皆様、突然ですが・・・・・・『恋の予感』ってご存知かしら??
・・・いいえ、別にあなた様ご自身が恋の予感を感じたことがあるかどうか、を訊いてるわけじゃござんせんの!
お米の品種のお話ですの。
そんな品種知らないって?
そうでしょうとも! 新品種です。
ブタ子は、その『恋の予感』を食べてみたのでございます。
そもそもみなさん、「コシヒカリ」ってご存知でしょ? 最高にうまい米。
そして、つぶがピカピカしてる! それがコシヒカリ!
そもそもコシヒカリは、新潟県で改良され、福井県で栽培が始まったお米らしいのですが・・・
(福井県民に言わせると、「あれは元々うちから始まった米じゃい!」と、一触即発の発言を繰り返すので、ご用心!(笑))
確かにコシヒカリは文句なしに、とてもおいしい!
しかしながら、コシヒカリはね・・・
風に吹かれりゃ倒れ、
雨に降られりゃコケ、
台風に打たれりゃペッタンコ!
別名「コケヒカリ」!!!
当初は、収穫時期なのに、青い未熟粒も多かったり、強いものではなかったと思います。
これは農家にとっては、本当に深刻な問題です。
しかしながら味は文句なしにおいしいので、コシヒカリと組み合わせた、『あきたこまち』『ヒノヒカリ』や『ひとめぼれ』など、沢山の品種が生まれました。
Contents
コシヒカリと組み合わせて作られた代表的な品種
あきたこまちコシヒカリよりほんの少しはやくできる品種だよ。 味や食感は、限りなくコシヒカリ目がけて、改良されたんだってー! 秋田だけじゃないんだ、岩手やそこから南でもたくさん作られてるんだね~! |
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ひとめぼれ宮城県でできたお米だ! 耐冷性と味や食感の良さを目がけて作られたお米なんだ。 『コシヒカリ』と、『初星』を組み合わせて作られたんだそうだよ? |
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森のくまさん熊本県生まれだ! 『ひのひかり』と『コシヒカリ』と組み合わせてできた米だよ? あなどれないね! |
この他にも、『コシヒカリ』は現在出回っているお米の、大なり小なり交配の礎になっているんだね!
ではではそろそろ本題に参りましょう。
ひのひかりコシヒカリよりは、少しだけ倒れにくく、味はコシヒカリを受け継いで、極上でした。 ブタ子の祖父は、1980年代、まだ試験米だった段階の「ヒノヒカリ」を作っていました。 |
当時、近所ではまだ違う品種を植えていたのですが、
たまたまうちに来てご飯を食べた人が、「おいしいおいしい」という事になり、「この品種はなんだ?」という事で、種米を数人に分けるうち、数年後には近所中がヒノヒカリを栽培するという結果になりました(笑)
「うまいうまい」だけじゃ、わからねぇ!
度合いはどんなんじゃいっ!
と言われますと―――
ヒノヒカリの食味グラフ
当時の記憶として、コシヒカリと同等の味の良さだった気がしますが、「米飯食味評価士」なるものの評価によると、こんな感じ。 もう一度、おじいちゃんが作ってくれたおいしいお米がさ!!! (*´˘`*) |
あれから約30年です。
祖父はとうになくなり、我が家も稲作はやめてしまいました。
我が家の田んぼは、農協の実験田として貸し出しました。
そんな中、突如として現れたのが、「恋の予感」です
キタァ━━━━(゚д゚)━━━━ッッッ!!!
昨年までは『系統名 中国201号』という名前でした。
(ちなみに父は「中国178」。母は「きぬむすめ」です。)
私は実験段階であった「中国201」を何度も食べましたが、とにかくおいしいのです。
1年前の古米を、おにぎりにして、すっかり冷めてしまった数時間後に食べたのですが・・・それでも、別格でおいしいのです。
とにかく、粒がプリプリしていて、味もナント言いますか、うまみがあるというのでしょうか。
言っておきます・・・
冷めてもおいしい米は、ほんとに美味い米です!!!
恋の予感の食味グラフ
「JA全農ひろしま」の出したデータによると、コシヒカリよりはうまみが落ちるとあるのに、私は遜色ないように感じました。 ※ 我が家は米農家だったので、子どもの頃から、もはや臭いのする腐りかけた古古古米から、先日取れたばかりの超・新米から、売り物にならないクズ米等、散々食べさせられてきたので、舌は確かだと思います(汗 米にはちょいと敏感よ (●ↀωↀ●)✧ |
中国201については、
ブタ子はてっきり、味の道を追求して改良された品種だと思って食べていたくらいです。
そしたらなんと、ある日、田んぼの真ん中に看板が出ているではありませんか!!!
『対暑性品種 系統名:中国201号 実験田』とね!
そうなのです!!!
毎年毎年、不自然なほどに気温が上がっていく、夏の平均気温に耐えられるよう改良された品種だったのです。
10年前だと、30℃近くになるだけで、「今日はメチャクチャ暑いな!」と騒いでいましたが、今やどうでしょう!
40℃近い、いや、越す日だってあるじゃありませんか!
動物すら、脱水症状を起こします。稲がおかしくなったって、おかしかない!!!
あの味からして、別に味を重要視していなかったわけではなさそうですが、それにしてもすごい!
「対暑性品種」だと言って栽培されてるのに、旨い!!!
何なんだ!
そうこうしているうちに、看板はいつの間にやら「中国201号」から、「恋の予感」と変わり・・・(どうもついに命名されたらしい!)
ネーミングは、何をどうしてこうなったのか、「ひとめぼれ」に対抗したのか、謎は深まりますが、とにかく美味い!!!
※ JA広島本部のHPによると、名前の由来は「味ひとたび食べると、恋するときめきや情熱が溢れ出てくる気持ちになるような、お米になって欲しいという期待が込められています」とのこと。
そして気づいたのですが、どうもこの「恋の予感」刈り取り時期が遅い!
他の品種を育てる田より、1か月以上遅れて、刈り取りだ!
・・・・・・農作情報によると、「ヒノヒカリより3日ほど遅れて収穫になります」とありますが(笑)
「なんでこんなになるまで放っておいたのよ!」ってなるくらい、稲がザンバラに倒れてようが、よそ向いてようが、お構いなしに放ったらかしてある。
日本の秋祭りは、だいたい豊作を願ったり、実りを感謝したりするものなので、通常品種ならその2,3日前後に稲刈りが行われますが・・・・・・
恋の予感の場合は、祭りなどどこ吹く風か、1か月以上ずれて刈り込まれてました。。
祭り、全然関係ない! ・・・・・・植えたのが遅かったのかな。
※ ちなみにここでいう「祭り」とは、大体毎年10月の第2土日です。
下記の写真のように、周りの田は刈り込んであっても、最後の最後に収穫だ!
よくみれば、周りにザンバラに倒れるまで放ってある稲が、 ザザーっとある・・・f*_*) |
すごいぞ、『恋の予感!』
大々的に売り出す事もなく、我は我が道を行くぞ、『恋の予感』!!
毎日「恋の予感」でおにぎりを作って、昼に食べたいぞ!! 『恋の予感』!
さぁこりゃ、今年の新米も楽しみだ!
みなさんもこの「恋の予感」がついに市場に出回り出したので、是非食べてみてね!
公式HPによると「酢飯」「炊き込みご飯」「冷凍米飯」にオススメだそうだから、試してみて下さ~い。
お値段の目安は、¥1,780/5kg くらい。
2014年秋にはパッケージデザインも募集し、 ついにこの度決まった・・・・・・いいんじゃないの? |
いや~・・・!
うちでも稲作、また始めようかなぁ~♪