今日のテーマは、有機肥料・・・の中の、「鶏糞」と「牛糞」の、「基本の『き』」です。
ブタ子の『節約上手に栄養満点野菜の作り方』では、有機肥料の中でも、この鶏糞と牛糞はよく使いますので、基本的な注意事項をしっかりと理解しておきましょうね。
Contents
農法には様々な意見と方法がある
「まずはしっかりと理解する」
・・・とはいえ、「注意事項」を、ザ~ックリと理解するだけでいいのです。
理由は後々の記事に詳しく書くことになりますが、「作物を育てる」ということには、ほんとにたくさんの意見があり、多種多様な方法があります。
そして、試しにYahoo!やGoogleなどの検索エンジンに「鶏糞」とか「牛糞」とか入れてみればわかりますが、たくさんのベテランさん、農業学校の方、研究者の方々がコメントしておられます。
どれもとても参考になりますが、それと同じ数で、まるで正反対の意見のものもとても多いんです。
たとえば、
「鶏糞は即効性がある」
というものから
「即効性があると思われている方が多いが、実は効きはじめるまでに1~2ヵ月かかる」
というような具合です。
ベテランさん同士がネット上で、喧嘩までして、糞のことで言い争いをしている・・・。
まさに糞ゲンカですwww
■近年の発見では、昔の常識とは違うこともある■
更に、昔から「これが正攻法」とされてきた方法が、
現代になってから「どうもそうとは限らない事もある」という事が多々わかってきています。
たとえば、
「ジャガイモを植える時は、普通サイズのものを真っ二つ(もしくは3つ)に切って、切り口が腐らぬように草木灰をつけて、その面を下に向けて植える」
というのが常識でした。
なので農協等から種イモを買った際、今までであれば、小さい小芋サイズの種イモを配達されると
「なんじゃいこれ、ボロを持って来て! 大きいのにしてくれや」
と、突き返す人も居る始末でした。
ところが近年のデータによると、
「小さなサイズの種イモを、切らずにそのまま植えた方が発芽率、および育成がよい」
という事がわかってきたのです。
では、一体どうすればよいの?
先ほどのジャガイモの例を総括すると、
「おおきな種イモを真っ二つに切ったものも生育が良いし、
小芋をそのまま植えるとまた更に育ちや出来がよい」
という事ですよね?
・・・要は、「野菜が栄養満点に育てばいい」だけの話です。
喧嘩をする必要も、「あんたのそれは間違っている」という必要もありません。
(今この時点で言い合いをしていても、未来ではどんな新事実が出てくるかわからないので、口論までする必要はないですよね^^)
成分や効き目など、探究心があるのはとてもすばらしいことですが、情報に左右されすぎないようにしていきましょう。
それにはまず、ほんとかどうか使ってみることです。
相手は野菜ですので、ちょっとマズイものをちょっとマズイ時期なんかに使ったら、派手に枯れたり、茎だけ無駄に伸びて実が育たなかったりと、あなたの「マズさ」に顕著に返答してくれます(笑)
「いや、今季の大根に我が家の家計がかかってんだい!」って人は、なんでもかんでも試さないほうがいいと思いますが、とにもかくにも気負わず行ってみましょうね!
■肥料全体の事■
一昔前までは、
「石灰石灰」
「石灰がないと、酸性になるからな」と、
野菜の種類を問わず何でもかんでも植える前に消石灰をまき散らし、
「肥料をたっぷりやっておけば野菜はできる」
という考え方でした。
農協さんだけが、涙を流して喜ぶことでしょう。
ある種すごい・・・。
がしかし近年では、肥料うんぬんより、
土づくり・堆肥作りをしっかりする事の方が、
いい野菜づくりには欠かせない
ということがわかってきています。
野菜本体を作る以外で、一番重要なのは、なんでもかんでも「肥料」に依存するのでなく、「土づくり」を重視すべきです。
草を抜いたり、耕運機(カルチベーターやクワも)をかけたり、ゴミを集めて堆肥を作ったりと、一番大変な作業ですが、これにより一番野菜の出来が左右されます。
↑↑↑
「そこまで重要じゃないだろ・・・」とナメてかかっていた私がいうのもなんですが、
ほうれん草のように、「入れた堆肥の量」と「収穫量」が正比例してくるお野菜も沢山ありますので!
なのでそういうところを念頭において、適時に適度な肥料を使うようにしてください。
やる必要もない時期に、バラバラまき散らして、葉を枯らしたり、食べられもしない茎などの箇所だけグイグイ徒長させたりする原因にならないようにしましょう。
ではでは実際に、以下からが「まずはこれだけ知ってりゃ間違いなかろうて!」というものです。
■楽しい鶏糞と牛糞の比較表(入門編)■
まず入門編を、表にまとめましたので、見てみてください。
人糞(下肥)の施肥が合法なのか違法なのか、
について考察してみた記事については、こちらをご覧ください。
■鶏糞の基本■
栄養:
農業には不可欠な、「窒素:リン酸:カリ」のバランスが取れた肥料で、比較的栽培期間が長い野菜の基肥や追肥として使う。
ブタ子は主に、追肥として使っている。
注意点:
1.鶏糞は栄養価は高いですが、肥当たりをすごくしやすい。
なので使う際には、作物からしっかり離して、「置いてやる」ことを忘れない。
※ザッカザッカと撒こうとしない!
特に、葉モノはとても弱いので、間違っても葉や茎に当てたりしない。
2.根菜類に使う場合は、地中にまとめて施肥せず、地上にサラっと撒く。
股ごぼう、股大根等になります。
(鶏糞だろうが、牛糞だろうが、化学肥料だろうが変わりませんが、
伸びてきた根菜が、突如強い肥料に当たると、股割れを起こします。)
3.鶏糞は、追肥としてだと地表に置いて使う場合が多いが、雨など降ると、地面がカッチカチになってしまうので、こまめに耕すなどして、気を付ける。
カッチカチやで!
■牛糞の基本■
栄養:
粗飼料を食べてできた肥料である為、肥料成分は低めで、効きはじめる時期が「段々と、ジワジワ」である為と、基本ふんわりとしていて空気を含んでいる為、堆肥や土壌改良材としての役割が多い。
ブタ子は主に基肥として地中にすきこんで使っている。
利点:
肥当たりが少ないため、肥料の力のせいで作物を腐らせる事が少なく使いやすいが、肥料の効きが速攻性があるわけではないので、効かないからといって何度もやったりしない。
注意点:
必ず完熟発酵したものを使う。
生のまま(匂うし、崩れないのですぐわかる)使うと、単に作物を腐らせて終わってしまう場合があるので、買ってきても、まず状態を確かめてから使う。
そんなところでしょうか。
慣れてくると、「肥料肥料って、一体何の成分があるというの?!」という興味がわいてくるかもしれませんので、
そうすると、よりよい使い分けができてくることでしょう!