ここでは、『恋の予感』の稲の事を基盤に、稲刈りの時期とその判断の仕方・調べ方を、易しく・適度に詳しくお伝えします。
以下の3つのステップに沿って、やってみて下さい。
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ステップ1: 環境・気候面での、借り入れ時期の判断の仕方
判断基準の全ては、「米の品種と、育稲環境、そして平均気温」の3つに、かかっています。
今年の稲刈りの時期も迫っていますし、ここではウンチクより、事実だけをガガっと書かせていただきます。
まずは調べたい米の「品種の特徴」と
「それぞれの積算温度」を知ろう!
『恋の予感』は、晩生の、積算温度:1100℃です。
ちなみに・・・
(コシヒカリ:早生・中生・晩生あり。早生の積算温度:950~1150℃)
(キヌヒカリ:早生:980~1180℃ 中生:920~1050℃)
(ヒノヒカリ:中~晩生。積算温度:900~1050℃)
(にこまる:晩生。積算温度:1050~1100℃)
積算温度が1100ということは・・・稲穂が出てから、1100℃で刈り取りという事です。
積算温度は地域によって違いますが、計算方法は同じです
(おそらくほとんどの地域が、毎日正午の平均気温で計算されている事と仮定して・・・)
ブタ子の住む地域は中国地方の瀬戸内海寄りですので、温度としては中間地・暖地になります。
今年の中間地は夏の期間も異常に短く、低温の日が続いたので、『恋の予感』は、このままの計算でいくと
6月1日に田植えをした田: 10月23~25日。
6月4,5日に田植えをした田: 10月末。
6月10日を過ぎてから植えた田: 11月頭。
・・・が、「刈り入れ時」となる計算です。
すごい・・・同じく晩生の「ヒノヒカリ」よりも、まだ20日間も遅く刈ることになってしまいましたね(*_*;
『恋の予感』が耐暑性目的で改良された品種である以上、必然的な話です(>_<)
※ 上記はあくまでも『恋の予感』の生まれた広島県東部での計算になります。
育稲されている地域の、気候(日々の平均気温)を加味し、それぞれの地域の農協から、
積算温度等の情報を貰えると思いますので、よく相談し判断されるのが賢明かと思います。
ステップ2:稲穂の見方
これはすべての品種に共通することですね!
まずは田の側面でなく少し内面に入ったところの、平均的な状態の稲を10本程、選んで(抜く必要はありません)下さい。
稲刈り 1週間程前の状態
稲の地面から上に向かって伸びている茎?みたいな部分を、幹と例えます。
サイン1:
幹から、たくさん枝が生えてますよね?
その枝自体から出ている米(実)は全て黄色に(籾黄化して)なってますか?
なっていたらマル◎です!
サイン2:
では、その幹から生えてる枝から、次の小さな枝が生えてますよね? それの米(実)はどうですか?
まだ青い(青籾)ですか?
青かったらマル◎です!
順調に育ってて、稲刈りが10日以内に控えているってサインです。
刈り取りスタンバイに入ったものの状態
同じように、田の側面でなく少し内面に入ったところの、平均的な状態の稲を10本程、選んで(抜く必要はありません)下さい。
サイン1:
1週間前の、サイン1と同じです。全て黄色になってますね?
サイン2:
幹から直接生えている枝から、そのまた次の枝が出ていますね?
それの実を見て下さい。
ほとんど黄色になってきてますか?
(なってきていたら、以下の「稲つぶの見方」の判断でも、無事「籾黄化率が、80%以上」になるはずです。)
そしたら、稲穂の面では、「刈り入れOK!」「刈り入れスタンバイ◎」になったという事です。
心配な方は、以下の「ステップ3 ■稲つぶの味方■」のチェックもやってみましょう!
ステップ3:稲つぶの見方
まずは、田んぼへ行って下さい。
田んぼの角でもなく、稲の黄色いところでもなく、緑の深い部分でもなく、端っこから少し内側・もしくは中央に入った部分の稲穂を見てみましょう。
稲穂の根元が少し青いですか? 深い緑というか。
茎と、鞘の根元に、少し青みがありますか?
籾黄化率が、80%以上になったら刈り取れるのですが、5~6穂取って、透明か白の皿に並べ、具合を見て下さい。
ポツポツと、青籾が残っている程度なら、稲穂の準備はいいようです。
(もし70%とかだと、ボツボツ・ボツボツくらいの感覚になりますので、わかりやすいかと思います。)
時は来たり! ・・・刈り取れます。