今日は、そろそろ出て参りました、新米についての人々のコメントを書かせていただきます。
■食味ランキングの役割■
毎年、『日本穀物検定協会』から公表される「お米の食味ランキング」は、当たり前ですが、誰かが申請しなければ、誰もランク付けしてくれません。
そしてあえて必要とは思いませんが、
どの米が日本で一番うまいかという事を決めてくれるわけではありません。
品種ごとに、
産地も分けたものを、
5段階の食味ランクに分ける
仕組みです。
農家さんには、とても励みになるランキングですね!
米がどうやってランク付けされるのかについては、コチラ↓↓↓
「お米の美味い・マズいはどうやって決まる?」
実際のところ、同じ産地で出来ていて、同じ品種を植えていても、同じ味にはなりません。
それぞれの営農家さんが、全然違う水の入れ方や、時期もバラバラに植えたり刈ったりすれば、味はものすごく変わってくるからです。
(これは、私が連日、田植えから稲刈りまで、近所の田を見張って、できた米を実際食べているからこそ、気が付いたことです。)
農業ほど、「適温・適時・適材・適所・適量」が重要視される職種はないのではないのでしょうか?
なので、「食味ランキング」で、たとえば「新潟県のコシヒカリ」が「特A」を取っていたからといって、同じ産地のものを買ってきたところで、特Aを取ったところの味かどうかは怪しいもんです。
「この時期逃すとマズイぞ」って言ってるのに、「い~や、うちでは昔からこのやり方だった」などと、メチャクチャな濃度の農薬を撒き、足りてもいない積算温度で稲を刈り・・・同じ物ができるわけはありません。
■じゃぁ、誰の意見が頼りになると思う??■
偏見かもしれませんが、ブタ子はこういう「味」のことにおいては、毎年神経と労力遣って、お米を作ってる農家さんのコメントが一番頼りになると思っております。
が、その次に頼りになるのが、決まった農家さんから、毎年決まって買い付けたり、頂いたりしている方々です。
通常農協を経由して、スーパーなどに陳列されているお米は、生産者の名前が明記されることはありませんが、(一部の野菜にはありますよね!)
農家さんと消費者が直結している場合、
そして、
その米を毎年決まって買っている場合、
名前や家が知られている事はおろか、味まで毎年じっくり?吟味されているわけです。
毎年、「今年の新米はどうだこうだ」と生産農家以上にやかましいです(笑)
何だったら、次の年から買いませんから(笑
農家さんも、何もその人に買ってもらわなくても、農協に出荷すればいいわけですが、直に売った方が農協に売るよりいいのか、普通にわけてもらえます。
(うちの家も、昔は特Aとか取っていましたので、よく買いに来られてましたw)
で、彼らは毎年同じ条件で同じ家の人が育てている米を、いわば食べ比べているので、なかなか目の確かで、厳しい人が多いように感じます。
一般の方の意見でもいいのですが、しかしながら「いい米・新鮮な米を食べ慣れている方」と、「何がなんだかわからないけど、食べさせられている方」とでは、歴然とした違いがあります。
これは米に限らず、刺身なり肉なり、「おいしい」「高級」などと呼ばれる食材を食べたことがあるか or 食べ慣れているか、そうでないかは、「味を知っているかどうか」という面で大きく関係してきます。
しかし原点に立ち戻れば、「味」とは結局、すべて主観です。
いくら他人が美味い、マズイ、安っぽい、高級だ、と言おうとも、
自分が美味しいと思わなければ
「ウマイ」の称号は、どんな食材にもやってきません。
そこではすべての評論家の意見は、無きに等しいのです。
■今年の米全般の味と評判■
そんなことを踏まえて、今年の新米全般の評判とコメントを、見てみましょう。
まず、今年の米ですが・・・
すみません、酷評します。
「2015年秋・新米『恋の予感』の評判」にも書きましたが、どうも気のせいではなかったようです。
やっぱり、そうおいしくありません。
例年に比べて、数段にマズイです。
低い温度と、日照不足のせいでしょうか、「新米らしさ」がまるでなく、買ってきて、もはや1年が経とうかという米でも食べたかのような、「普通さ」があります。
米粒自体も、なんといいますか、輝きが少ないですし・・・。
最初は、私達だけがそう思っているのかと思っていました。
もしくは、そのおうちの米だけがマズい、とか、「表記の間違い」とか。
けれども、違う地域の、違うお家へ行った際、そこの家の人が仰っていました。
「おかしいんだ、新米がおいしくない。
去年もまずかった。
一昨年のやつの方がおいしいんだ」と。
また別のご家庭のコメント。
「米自体は、普通の、まぁまぁという程度。
普通なら、新米だからウマイはずだ。
だけど今年のは、新米であるということを加味しても、「普通にまぁまぁ」という程度なってしまっている。
去年(つまり古米)食べ比べたりして、比較対象があったので、どっちがおいしいのかがすぐにわかった。。」
その他、
「(ある原因があって)品種を別の物に変えて稲作りを始めたが、これでは品種を変えなくても良かった。味がパッとしない。」
「例年の新米ほどおいしくない」
などのコメントが続きます。
・・・ダメですね、すっかりやられてしまいましたね。。。
温度や日照時間等、大自然にはかなわないんですね。
こうなれば、おいしく料理する方向へ転換するしかなさそうですね。
美味しいのは美味しいけど、「普通に」ウマイでは困る。
これから農家が生き抜くためには、絶対的な何かが必要なんだから、一緒に頑張って、いい農地やいい野菜をどんどん作っていきましょうね!