今回のテーマは、キャベツですが、今日は早生キャベツの種を使って作ってみましょう!
しかしながら、キャベツ全般、基本の手入れの仕方は同じなので、早生でも晩生でもこちらを参考に作ってみて下さいね~^^
今回使う品種は『富士早生』という事で、秋に播いて春に収穫するタイプのものです。
トウが立ちにくく、家庭菜園でも簡単に作れるので、是非チャレンジしてみて下さい♪
Contents
早生キャベツの品種: 富士早生とは
~今回使用した種のご紹介~
~袋の表記~
特徴:
秋まきで翌春早くに収穫できる早生タイプのキャベツです。
球は丸型で結球が良く、甘くて、柔らかく煮食、生食としても美味です。
栽培も容易で、家庭菜園でも手軽に作れます。
~~~~~表記終わり~~~~
↓↓↓ 『富士早生』の種まき時期等、作付け年表はコチラ ↓↓↓
↓↓↓ 季節別・キャベツ作付け年表はコチラ ↓↓↓
キャベツ全般の栄養価
主菜にも副菜にもなり、便利な野菜・キャベツ!
ビタミンCも豊富で、形が大きいぶん、収穫の喜びもひとしおでしょう!
キャベツを作るのに知っておくと良い知識
ホウレン草も、「早生」「晩生」等の違いはあるものの、基本の作り方・作業手順は品種を問わず一緒ですので、参考にして下さい。
育成適温:
この品種は20~30 ℃くらい。
他品種は、大体15~20℃くらい。
乾燥を嫌い、寒さに強いが、23℃以上で生育が悪くなあり、虫に食われ放題になるので、冬のほうが育てやすい。
本葉10枚程になった苗が、10℃以下で1ヶ月以上経過すると花芽分化し、結球不良になる。
育成土の状態:
酸性にやや弱く、有機物の多い肥沃な土を好む。
育成環境:
大きくて深めのプランター、家庭菜園、畑。冷涼で日がよく当たる土地が適している。
連作: 不可。2年休栽。
栽培距離:
この品種は株間30㎝。他品種は35~40㎝の株間。
夏播き品種 ⇒ 畝幅70㎝の1条植え。畝幅120㎝なら2条植え。
秋播き品種 ⇒ 畝幅70㎝の1条植え。畝幅135㎝なら2条植え。
基肥:
表記はすべて、0.1㌃(1mx1m=1㎡)辺りを定植7日前に。
有機物&バークなどの組み合わせの、木質系堆肥を20㎏ほど。
苦土入りセルカを、1㎏くらい。
葉物用(窒素が沢山入ったもの)肥料を、1㎏。
ブタ子は、牛糞を施肥してみたりしています。
追肥:
定植後15日程(1回目の追肥)⇒ リン酸やカリの多い(俗にいう果実・根モノ用)肥料0.6㎏を、片側だけ畝横の溝にばら蒔いて、そこから土を取って土寄せ。
球が5㎝くらい(2回目の追肥=止肥え)⇒ 1回目と同じ類の肥料を、同じ量で、1回目とは逆側の畝サイドの溝にばら蒔き、土寄せを。
育苗:
よく肥えた土で、風通しと日当たりのよい場所でトロ箱等を利用する。
播種後15日頃(本葉2枚)になると、育苗ポットか移植床に12㎝間隔に移植し、寒冷紗やヨシズ等で日よけを行い、そこで本葉5~6枚まで育てる。
定植:
定植時の苗は、本葉が夏播きなら4~5枚、秋播きなら7~8枚辺りで定植する。
収穫:
とう立ちに注意して、上が少し平べったいような形が理想。
ではでは実際、取りかかりましょう!
時系列でみる、富士早生キャベツの育て方
まずは土の状態を、キャベツ向きにしてやらなければならない!
≪前準備≫
前準備: ~播種7日前~
上記「基肥」の欄を参照してください。
キャベツは酸性にやや弱いので、育苗箱となるものには、あらかじめ消石灰を撒いておく。
その方法は、パウダーシュガーをまくように、全体にムラなく。
その間、畑の支度(酸性に弱いので、苦土入りセルカを混ぜ込む等)をしておく。
≪種まき≫
種まき: 育苗箱・苗床、どちらの場合も、よく肥えた土に、列間12㎝弱ほどを目安にして、播き溝を作り、ここに1㎝間隔に種を播き、寒冷紗あるいは新聞紙で覆っておく。
そして風通しと、日当たりのよい場所に、設置。
ビニール袋 / 麻袋: 必ず結球サイズより大きめの袋を準備して、1袋につき1球のつもりで、播種。
プランターの場合: 根が20㎝以上にはなりますので、深くて大きなプランターを準備して、播種をする。
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発芽はおよそ4日~1週間後。
発芽を始めたら、新聞紙などの覆いは外してやる。
≪間引きなどの苗の手入れ≫
播種後15日頃: 大体本葉が2本になったら、良い株を選んで、育苗ポットや移植床に12cm感覚に移植・間引きし、ふたたび寒冷紗やヨシズ等で日よけをして、本場5~6枚までそのまま育苗をする。
最初から苗床に植えた場合は、混み合わないよういずれ株間12cmほどになるよう間引きながら、同じく本葉5~6枚までそのまま育苗。
キャベツの定植
夏播きキャベツだと、本場4~5枚、秋播きだと7~8枚で定植するが、定植の1週間前くらいに、苗を移植ゴテで持ち上げて、根切り(苗とその周りの土を、少し持ち上げるようにする行為)をしておくとよい。
定植方法:
あらかじめ10㎝くらいの植え穴を掘っておき、基肥を入れておくが、定植の際はなるべく根を傷つけないよう、また根に元肥(がんぴ)がくっつかないように植え付ける事が大切!
植え付け後は、乾燥しないようにしっかり注意して、隙間なく寒冷紗をきちんとかける事で、害虫が防げる。
≪注意点≫
秋播きの場合、早播きをして、冬が来る前に葉が15枚以上の大苗にしてしまうと、花芽ができてしまい、春には完全にとう立ちしていまう・・・。
逆に遅まきすると、必然的に収穫時期が「キャベツにとっての高温」になってしまい、害虫や病気の発生が増えてしまう。
≪たった2回だけ! 追肥と土寄せ≫
上記の「追肥」の欄を参照。
定植後15~20日くらい: 1度目の追肥。
葉物野菜用の化成肥料か、鶏糞でも、畝横(片側だけですよ!)に撒いて、そこから土寄せをする。
玉が5㎝くらいになったら: 2度目の追肥。1度目とは逆サイドの畝横の溝に肥料を巻き、そこから土寄せ。
≪結球サインを見逃すな!≫
1回目と2回目の追肥の間くらいの、植え付けから4~5か月の頃でしょうか、そろそろ結球が始まります。
見極め方は、中心部の葉が内側に巻きだしてくると、結球が始まる目安!
≪病気と害虫に注意!≫
軟腐病(なんぶびょう)が発生しないよう、2回目の追肥以降は、絶対に追肥をしない!
ちなみに軟腐病には、一般的にダイセンが効くとされる。
アブラ虫や根切り虫が発生するが、イヤな人は、収穫の1か月前までにオルトランをまくと予防になる。
ブタ子は、防虫剤も農薬もあんまり使いたくないので、寒冷紗を決して外さず、厳重に管理している。
キャベツの収穫について
理想は、級の重さが1.3 kgくらいになるかならないかくらいが、一番柔らかくておいしく食べられる。
なので、馬鹿デカくなるまで放っておいて、「見て!こんなに大きいよ、エッヘン!」などと言いながら、いざ食べると、育ちすぎて、葉(茎?)が硬くて食べられない! という風にならないようにしよう! ←それは私(笑)
≪触ってわかる! 収穫適期ととう立ちの調べ方≫
球のてっぺんの部分を、少し押してみよう!
以下のうちのどれになっていますか?
悪い例(とう立ち)
普通の形になるはずの品種(種袋の写真を確認しよう!)で、
てっぺん部分だけが栗のように尖ってきたら、「とう立ち」です。
冬になるまでに大きく育ちすぎた結果、中で花茎が伸び、とう立ち状態になっている状況ですね!
悪い例・その2(裂球)
てっぺんがぽっこりボールのように凹んで?ほじくったような感じで、そこだけ葉がない場合、(大体の場合、取り遅れによる)裂球です!
本当なら、キャベツの葉は、中心点を包むようにまんべんなく、交互相互に重なっていなければなりませんよね。
中が詰まっているようなら、収穫適期^^
近頃では、楕円形ではなく、ほとんどまん丸い形状のキャベツも数多く売られている。
白菜とは違い、結球してから収穫が遅れると裂球してしまうので、収穫時期には注意が必要!